2026/07/05 22:09
"ULギア"の定義ってなんだろう。
僕にとってULギアとは、
DCFやUltra、ALUULAの様な最新生地や
X-PacやGridstop、シルナイロンなどのアウトドア素材を使ったものでもない。
「〇〇Lで〇〇g!」
みたいなスペック競争の中にあるものでもありません。
僕が思うULは、
"シンプル"であること。
見た目を含めた、パターン、縫製、パーツ選び。
そのひとつひとつに理由があって、
無駄がないこと。
不要なものを削ぎ落としたのではなく、
本当に必要なものだけを残すこと。
それが、僕にとってのULです。
初めてULという世界を知ったのは、
ある山小屋で荷上げのお手伝いをしていた頃でした。
ヘリポートは無く、
背負子で飲み物やインスタント麺、
熊鈴や手ぬぐいなどの商品、
時にはプロパンガス。
小屋修繕のために石膏ボードなんかも運んだ事もありました。

東北の山は登山道が本当に狭い

藪の中石膏ボード背負子に乗せて登る

灯油と数人分の荷物

基本的にザックは60L以上。
細かい荷物をまとめたり、
背負子を背負っている人のザックまで運ぶためです。
僕はZero Pointの60Lを使っていました。
100Lのザックを使っていた方もいた記憶があります。笑
そんな頃、ネットで知ったのがULという世界でした。
もうGoLiteは無くなっていましたが、
画面越しに見たIONやBreezeのGridstopの柄が、とにかくかっこよかったのを覚えています。
福島に住んでいた僕には、
実物を見る機会なんてありませんでしたが、
しばらくして、
初めてULザックを買いました。
GREAT COSSY MOUNTAINの
POP HIKER One Day Distance。
CORDURA 500Dのネイビー。

まともな写真がありませんでしたが、、
必要な装備だけを入れて山を歩いた、あの日の感覚。
それなりの不安と高揚感。
あれを”ワクワク”と呼ぶのでしょう。
あの時の初期衝動が、
今のモノづくりにつながっています。
ハイスペックな素材じゃなくてもいい。
複雑な構造やギミックじゃなくてもいい。
不要なものを削ぎ落としたものではなく、
本当に必要なものだけを残したもの。
そんな潔さの中にある美しさに惹かれました。
その考え方は、山を歩くための道具だけではありません。
山をシンプルに楽しむために、
道具もシンプルでありたい。
「Simple gear for simple mountains」
そこへ自分なりのスパイスを少しだけ加えたもの。
それがMMLの作る道具です。
あの頃感じたワクワクは、
今でも僕のモノづくりの原点です。
その考え方は、bud packやslight pack、Dump Toteをはじめとする、今作っているすべての道具につながっています。
このブログでは、それぞれの道具に込めた思いや、ブランドのこと、山のことなどを少しずつ書いていこうと思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
